ちょっと危ない事件簿
横領事件

滋賀銀行九億円横領事件&年下の愛人に貢ぐためベテラン女子行員、か巨額を清服横領した事件で、同種犯罪の初発例。一九七三年(昭和四八)一一月、滋賀銀行山科支庖で独身行員(四二歳)が行方をくらまし約九億円の横領が発覚。同年一〇月犯人逮捕、金のほとんどを九歳年下のタクシー運転手でほかに妻子ならびに愛人のいる男に貢いでいたと判明。判決は女が懲役八年、男は同一〇年であった。
時間短縮闘争
日本の長時間労働の特徴は顕著だが、その要因は週四0時間・週休三日制普及のおくれ、残業規制の弱ざ、年休保有日数の少なさと消化率の低さによっている。これらの要因を法律あるいは協約によって改善すべき時短闘争は、戦後のわが国では総じて低調であり、労働組合は「賃上げ組合ーだと批判されてきた。一九四七年(昭和二三)制定の労働基準法の週四八時間制は、男子の残業規制欠如という欠陥を無視すれば一応当時の国際水準であり、また四0年代後半に産別会議傘下組合が獲得した一日拘束七時間つまり週四二時間協約は当時の欧米水準以上であった。しかしその後、最賃制要求運動との対比でみても基準法改良運動の組織化は成功せず、八九年(平成元)の週四六時間制への微温的改定を労働運動の主流は高く評価している状態である。他方、春闘過程での協約時短は一日の時間延長・過密労働と引きかえの休日・休暇増が主体で、労働時間、時間管理の「合理化しに追随する性格のものであった。
三億円事件
東京・府中市で年末ボーナス三億円を運ぶ現金輸送車、か、白バイ警官を装った若い男に車ごと奪われた事件。一九六八年(昭和四三)一二月一O目、東芝府中工場へ向かう現金輸送車が追ってきれ二台の白バイに停車させられた。輸送車に爆弾が仕掛けてあると銀行員四人を避難させ、車を移動させるとみせて男は走り去る。日本信託銀行国分寺支庄の輸送車には、同日支給予定の東芝従業員四六OO人分のボーナス二億九四三四万円、か積んであった。残された四人は爆弾事件多発の折だけに男を白バイ警官と信用、偽装に気づくのがおくれる。犯人はその聞に自動車をつぎつぎに乗りかえ犯行計画どおりに逃走。遺留品は多かったが大量生産製品で手がかりにならず、モンタージュ写真も効果をあげず捜査は難航、七年後の刑事時効の成立につ、ついて二〇年後の民事時効も成立。当時、被害額三億円は庶民には無縁の巨額で、犯人に好意的風潮がみられた。